春は、出会いと別れの季節ですね。
新しく始まる生活にワクワクしながらも、不安な気持ちがよぎることも・・・。
そんな時に、勇気づけてくれるような、気持ちが安らぐ本をご紹介したいと思います。
入園・入学前におすすめの絵本
はじめての幼稚園や小学校、期待と不安に応えてくれる絵本たちです!
ぐるんぱのようちえん
タイトル:ぐるんぱのようちえん
作:西内 ミナミ
絵:堀内 誠一
出版社:福音館書店
発行日:1966年12月
ISBN:9784834000832
とても有名な絵本ですが、大人になった今読んでも、ぐるんぱの自分探しの旅に心を打たれます。
失敗ばかりで、しょんぼりしょんぼりしていたぐるんぱが、最後は幸せになるおはなしです。
・1966年に発売されて以来、愛されるロングセラーの絵本
・ぐるんぱの作った大きなビスケットやおさらや靴、スポーツカーやピアノなどの魅力
・失敗を繰り返しながらも前に進む健気な、ぐるんぱ
ようちえん(ディック・ブルーナ)
タイトル:ようちえん
作・絵:ディック・ブルーナ
訳:いしい ももこ
出版社:福音館書店
発行日:1968年11月15日
ISBN:9784834001723
「ディック・ブルーナ」シリーズの1冊です。
ミッフィーちゃんは出てきませんが、ブルーナさんの描くキャラクターがようちえんの1日を物語ってくれています。
「ようちえん」ってなんだろう?と思っているお子さんに読んであげるのに良い1冊だと思います。
あかくて、あおくて、きいろくて、とてもきれいなようちえんがでてきます。
さあ、とても楽しい1日がはじまりますよ!
・ディック・ブルーナの鮮やかな色彩
・幼稚園の1日がイメージできる
・みんなできました!
くんちゃんのはじめてのがっこう
タイトル:くんちゃんのはじめてのがっこう
作・絵: ドロシー・マリノ
訳: 間崎 ルリ子
出版社: ペンギン社
発行日: 1982年
ISBN: 9784892740206
学校への期待と不安、そこで認められ自信をつけたこぐまのくんちゃんの姿が描かれています。
この絵本を読むと、とっても安心して学校が、先生が、友だちがとても好きになる、そんな気がしてくるから不思議です。
くんちゃんは、シリーズ本も出ていて、可愛らしくて人気がありますよ。
・2色刷りなので、見た目は地味ですが、可愛らしい描写のくんちゃんのシリーズ
・主人公の「くんちゃん」を通して、子どもの気持ちがよく伝わってきます
・はじめて学校へ行くときのドキドキ!
がっこう(ジョン・バーニンガム)
タイトル:がっこう
作・絵:ジョン・バーニンガム
訳:谷川 俊太郎
出版社:冨山房
発行日: 1976年
ISBN: 9784572002235
これは、もうすぐ学校に入るというより「大きくなったら学校にいくんだ」と学校にあこがれるこどもたちに描かれた本です。
学校にいったら、なにするんだろう?
友だちがいっぱいいて・・歌をうたって・・
それから・・それから・・
そんな興味しんしんの気持ちにまっすぐ応えてくれますよ。
小さい子の気持ちにより添った絵本、ジョン・バーニンガムのシリーズ作品です。
・学校ってどんなところ?の疑問に答えます
・何気ない日常生活のスケッチの中に、子どもが感じ取ったドラマが伝わってきます
・シンプルな絵とことば!
はなむけのメッセージが伝わる絵本
絵本ですが、年齢にこだわらずに読めて、メッセージ性のあるものをご紹介します。
たくさんのドア
タイトル:たくさんのドア
作:アリスン・マギー
絵:ユ・テウン
訳:なかがわ ちひろ
出版社:主婦の友社
発行日:2018年02月
ISBN:9784074264728
長い間絶版でしたが、毎年卒業シーズンになると寄せられる「手に入らないか」というたくさんの声を受けて復刊したそうです。
みんなが待ち望んだまさに「旅立ちの絵本」です。
人生にはたくさんの可能性が秘められていること、道を拓くのは自分自身であることなど、旅立ちの不安から解き放ってくれる力強いメッセージが並んでいますよ。
・はなむけの言葉が並ぶ詩の絵本
・ドアのむこうで出会う、楽しみや喜び、哀しみや苦しみ
・卒業されるお子さんへのプレゼントとしてもおすすめ
きみの行く道
タイトル:きみの行く道
作・絵:ドクター・スース
訳:伊藤比呂美
出版社:河出書房新社
発行日:2008年03月
ISBN:9784309204888
子どもの絵本としてだけでなく、ニューヨークタイムズのベストセラーに2年間以上登場した世代を超えたミリオンセラー本。
子どもから大人まで、新しい人生をふみだそうという人に贈るユーモアと冒険に満ちた物語です。
現代のマザーグースといわれるスース博士の、人生のヒントに満ちた作品となっています。
・新しい世界へ踏み出すのは、だれでも不安なもの
・不安が的中しても、きみは進んでいける
・背中をぐんと押してくれるような絵本
たいせつなこと
タイトル:たいせつなこと
作:マーガレット・ワイズ・ブラウン
絵:レナード・ワイズガード
訳:うちだ ややこ
出版社:フレーベル館
発行日:2001年09月
ISBN:9784577022887
1949年にアメリカで出版されて以来、読みつがれてきた絵本です。
「たいせつなこと」とはなにかを、やさしく詩的な文章で語りかけています。
自然に存在すあらゆるものにとって「たいせつなこと」は、そのものであるということ。
最後のページは「あなたにとってたいせつなことは…」というメッセージが綴られています。
・アメリカのベストセラー本
・マーガレット・ワイズ・ブラウンのシンプルな言葉
・カルデコット賞受賞画家のレナード・ワイスガードのあたたかみのある絵
はじまりの日
タイトル:はじまりの日
作:ボブ・ディラン
絵:ポール・ロジャース
訳:アーサー・ビナード
出版社:岩崎書店
発行日:2010年02月
ISBN:9784265068197
ノーベル文学賞の受賞で話題にもなったボブ・ディランの名曲『Forever Young』に、詩人アーサー・ビナードの訳詩と、新たに爽やかな絵が加わって、絵本になりました!
『Forever Young』は、1974年に発表されてから老若男女にうたわれてきた、子どもを思うあたたかな名曲です。
これまで正式な日本語訳がなかったこの曲を、アメリカ生まれの日本語の詩人アーサー・ビナードが歌える日本語訳にしました。
ボブ・ディランが愛する息子のために作った曲なので、希望に満ち溢れていて、大切な人に贈りたい1冊となっています。
・音楽の好きな人におすすめ
・ノーベル文学賞受賞ボブ・ディランの歌詞が絵本になりました
・アメリカ生まれの詩人アーサー・ビナードによる日本語訳
ずーっとずっとだいすきだよ
タイトル:ずーっとずっとだいすきだよ
作・絵:ハンス・ウィルヘルム
訳:久山 太市
出版社:評論社
発行日: 1988年11月
ISBN: 9784566002760
なかなか自分の想いを伝えることのなくなった大人にも読んでほしい1冊です。
エルフィーのことをだいすきなぼく。
毎晩エルフィーに話しかけていたことは…。
そしてエルフィーになにが起き、ぼくはどう感じたのか…。
言葉の大切さをしみじみと感じます。
言わなくてもわかる気持ち、 簡単なことなのに、なかなか気が付けないことを伝えてくれます。
・伝えるということの大切さを感じます
・言葉の大切さに改めて気づかされます
・いつか必ずくる別れの前に、気づきたい気持ちがたくさん詰まっている絵本
卒業がテーマのおすすめ小説
卒業シーズン、新たな一歩を踏み出すときに、読みたい小説をご紹介します。
自分らしく生きるためのヒントをくれるかも・・・。
砂漠
タイトル:砂漠
著者 :伊坂 幸太郎
発行年月:2010年7月
出版社:新潮社
ISBN:9784101250250
仙台の大学に通う一人の男子学生・北村を中心に、大学生活が描かれています。
伊坂幸太郎といえばミステリー作家として有名ですが、この作品はミステリーというよりは、青春物語という方が合っているかもしれません。
読んでみると、自分の価値観や生き方について考えさせられます。
入学した大学で出会った5人の男女。
ボウリング、合コン、麻雀、通り魔犯との遭遇、捨てられた犬の救出、超能力対決…。
共に経験した出来事や事件が、互いの絆を深め、それぞれ成長させてゆく。
自らの未熟さに悩み、過剰さを持て余し、それでも何かを求めて手探りで先へ進もうとする青春時代。
二度とない季節の光と闇をパンクロックのビートにのせて描く、爽快感溢れる長編小説。
卒業(重松清)
タイトル:卒業
著者:重松 清
発売日:2006/11/28
出版社:新潮社
ISBN:9784101349190
この本は学校の卒業ではなく「人生の卒業」がテーマの作品です。
家族や友人など身近な人の死にどのように向き合っていくのか、4つの短編集で描かれています。
身近な人の死を経験しているかしていないかで、この本の感じ方は変わってくるかもしれません。
「わたしの父親ってどんなひとだったんですか」ある日突然、十四年前に自ら命を絶った親友の娘が僕を訪ねてきた。
中学生の彼女もまた、生と死を巡る深刻な悩みを抱えていた。
僕は彼女を死から引き離そうと、亡き親友との青春時代の思い出を語り始めたのだが―。
悲しみを乗り越え、新たな旅立ちを迎えるために、それぞれの「卒業」を経験する家族を描いた四編。
著者の新たなる原点。
星の王子さま
タイトル:星の王子さま
著者:サン=テグジュペリ
訳:内藤濯
発売日:2017/07/15
出版社:岩波書店
ISBN:9784003751312
人生という旅に出るときに読みたい名作です。
星の王子さまについては、下記の記事でもご紹介していますので、ぜひ覗いてみてください。
サハラ砂漠に不時着した孤独な飛行士と、“ほんとうのこと”しか知りたがらない純粋な星の王子さまとのふれあいを描いた永遠の名作。
一九五三年以来、半世紀を超えて、日本じゅうの読者を魅了してきた、内藤濯氏による歴史的名訳。
『星の王子さま』のスタンダード。
チーズはどこへ消えた
タイトル:チーズはどこへ消えた
著者:スペンサー・ジョンソン
訳:門田 美鈴
発売日:2000/11/01
出版社:扶桑社
ISBN:9784594030193
小説というより、童話ですが、ビジネス書として知られています。
幸福を追い求める生き方を考えるきっかけになる1冊です。
この小さな本が世界のビジネスマンを変えてゆく!
迷路のなかに住む、2匹のネズミと2人の小人。彼らは迷路をさまよった末、チーズを発見する。チーズは、ただの食べ物ではなく、人生において私たちが追い求めるもののシンボルである。
ところがある日、そのチーズが消えた!ネズミたちは、本能のままにすぐさま新しいチーズを探しに飛び出していく。ところが小人たちは、チーズが戻って来るかも知れないと無駄な期待をかけ、現状分析にうつつを抜かすばかり。しかし、やがて一人が新しいチーズを探しに旅立つ決心を・・・。
IBM、アップル・コンピュータ、メルセデス・ベンツ等、トップ企業が次々と社員教育に採用。単純なストーリーに託して、状況の変化にいかに対応すべきかを説き、各国でベストセラーとなった注目の書。
おわりに
春の卒業・入学シーズンに読みたい本たちをご紹介してみました。
新しいはじまりには、不安はつきもの!
勇気をくれるメッセージや本として受け取ってもらえれば幸いです。
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